「赤い額縁」とiPod本のためのリスト

▼倉坂鬼一郎著「赤い額縁」幻冬舎、1600円)を読む。ゴーストハンター&黒川シリーズの最新刊「紫の館の幻惑 卍卍教殺人事件」(講談社ノベルズ、920円)が面白そうだったのだけど、シリーズ四作目だということで、一冊目から読むことにしたのだった。しかし、一冊目の「赤い額縁」と二冊目の「白い館の惨劇」は、版元品切れ中。古本屋サイトで探したら、2冊で600円くらいで手に入ったのでめでたく、読み始めたのだった。しかし、このシリーズ、「本格ホラーと本格ミステリの融合」を目指して書かれていて、そのためには、物語を重層的にする必要があるのは分かるけど、しかし、重層的な物語で、メタ視点と作中作と作中作中作と…と、限りなく自己言及的なテキストが重なって、クラクラする。「読むと死ぬ」という本をめぐる物語なのだけど、実際に読むとおかしくなる、という描写(そのあたりがホラー)と、本に仕掛けられた数々の罠と暗号と悪意の解明(このあたりがミステリ)が、同一テキスト上で起こるから、読み解くのが、とても面倒くさい。面白いから、熱心に読むのだけど、読むと面倒くさい。ゴーストハンター&黒川のコンビがバカだから読んでられるようなもので、そのへんの仕掛けは上手いなあ。

赤い額縁
赤い額縁
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7.25
倉阪 鬼一郎
幻冬舎 (1998.10)
この本は現在お取り扱いできません。

▼夕方から海風號へ。大茶会の片付けの最中にお邪魔して、大茶会に行けなかった人用の通販バーゲンのための写真撮影を行う。写真を撮りながら、価格とか来歴とかを設楽さんに聞いてメモして、気が付くとかなりの量になっていたので、いくつか目玉商品を選んでもらって、それを撮影して終了ということにする。それにしても、本当に、今回の大茶会から、この通販バーゲンと、太っ腹な安売りである。凄いなあ。俺は俺で、通販の目玉でもある、小さな民国の茶壺をゲットしてしまう。いつも、お世話になりっぱなしである。

iPod本で取り上げるグッズやソフトなどのリストを作成。今回は、写真が中心になるので、このリストがかなり重要になる。しかし、リストアップしながら思うのだけど、雑誌などで紹介されていないグッズに面白いのがいっぱいあるのが不思議でしょうがない。iPod用と書かれてないものも色々ある。そこから、目的別にナンバーワンを選んでいくのが、また面白い。面白がってるうちに、リストは膨れ上がり、ちょっと問題。しかし、書いてみないと分からない部分も多いわけで、普通のパソコン本を作るやり方では、この本は作れないから、まあ、手間がかかるのはしょうがないということで。この本の制作に関わる皆様、がんばっていきましょう。よろしくお願いします。