我流茶と「『エロイカより愛をこめて』の創りかた」

▼午後、海風號へ。エイ出版を辞めて、ロコモーション・パブリッシングという新しい会社に移った石川さんと、お茶の本に関する打ち合わせ。ムックで行くのかと思ったら、どうも俺の著書という形で行くらしい。コンセプト&タイトルは「我流茶」。あちこちの方にご協力をお願いすると思うので、よろしくです。全体のコンセプトは決まったので、後は台割作成。そこそこオシャレで便利だけど、まあこれまでも今後も無い本になると思う。勝又さん、設楽さんにはしっかりと協力依頼もして、昨日、平田さん、青柳さん、石黒さんにもお願いしたので、根回しは着々。
▼海風號では、久しぶりに渡邊かをるさんにお会いしたり、雑貨を営む青木さんに色々話を聞いたり、勝又さんとエロ話したり、設楽さんと密談したりして帰宅。
青池保子「『エロイカより愛をこめて』の創りかた」(マガジンハウス、1500円)を読む。ついでに、「エロイカより愛をこめて」の29〜31巻と「Z」の白泉社文庫版も読む。青池さんは文章も上手く(構成力があるなあ、やっぱ)、作中に作者のキャラをあまり押し出さない人だけに、作品について語っているものを読んだこともなかったので、作者サイドからのエロイカの話というだけでも嬉しく、かなり面白く読んだ。大和和紀とか里中満智子とかと同期になるのかーとか、そんな事さえ知らず、しかしエロイカ連載前から、「イブの息子たち」は読んでいたわけで、まあロックが繋いだ縁なのだった。キース・エマーソン大好きだったからなあ。で、ジミー・ペイジ好きだったから、当たり前のように読む読む。栗本薫が何かの雑誌で絶賛してたのも覚えてる。バンドやってた中学生はみんな読んでたような気がする。あと、みかみなちの「上を下へのロックンロール」とかね。そのへんの時代のこととかも書いてあるし、冷戦終結ベルリンの壁崩壊とエロイカの世界についても書いてあるし、構成の仕方とか、カラー原稿の描き方とか、内容は思った以上に濃くて、でもマニアックではなくて、普通に良い本だったのに何より驚く。少女マンガ家で、ここまで普通感覚の文章を書く人というのも希少ではないかと思う。チビ猫が少佐の髪を三つ編みにする合作マンガとか入ってるのもお得感あり。いや、充実してた。買って損なし。この手の本で買って損無しと言い切れるのは珍しいぞ。

『エロイカより愛をこめて』の創りかた
青池保子

出版社 マガジンハウス
発売日 2005.02
価格?? ¥ 1,575(¥ 1,500)
ISBN?? 4838715633

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ソフトバンクのモノ系雑誌「DO YOU?」用に、鞄特集の原稿書き。全部で14ページ、取り上げる鞄の選定から、撮影の指示出しまでやって、後は文章を入れるだけなのだが、これが中々書き出せない。初めての雑誌ということもあるし、鞄に関する言葉をどういうスタイルで書くかを決めあぐねたというのもあるし、この手のファッション寄りの文章は、集中力一発的なところがあるので、ギリギリまで追いつめないとというのもあるし、何だかんだで、レイアウトのラフを睨みつけながら、ガチャガチャと頭で言葉を組み立てては壊し、マンガに逃げ、テレビに逃げ、ギター弾いて、息を止めて一気に最初の総論部分を書いて、勢いに乗って後は一気に6ページ分を書き上げる。面白い文章になったと思う。鞄の特集の製品写真の横に付いてる文章なんて、あまり目に留める人も少ないだろうし、編プロのライターの走り書きだったりもするので面白いのは少ないけど、これはちょっと読んで面白くて役に立って欲しくなると思うので、鞄好きの男の人はちょっとチェックしてもらいたい。ファッション系カタログ類の雑誌の文章としては画期的だと思う。疲れたけど。