SWAクリエイティブツアー3と「DO YOU?」カバン特集脱稿

▼昨日、ノルマの6ページを書き切れなかった原稿を日中に2ページ書いて、残り2ページ。どうにかなりそう。しかし、中盤の4ページは苦戦したなあ。事情があって俺がセレクトしたものより幾分TUMI製品が多くなってしまい、そこでのテキストのボキャブラリーが途中で尽きかけたのが敗因。俺個人がTUMIに対して、凄く愛があるというわけではないのも問題か。やっぱモノの紹介文章は愛と実際に使った時間に勝るものはない。AllAboutで書いたBOPというiPodケースの原稿が好評だったのは、やっぱ、あれに俺が惚れ込んだからだと思う。そうすると、製作者の人からも「読んだら欲しくなった」と言ってもらえたりもしたわけで、熱量だなあと思うのだ。
▼さらに、ASAHIパソコンのレビュー用に借りている、NEXXの「PMP-1200」に試用用のムービーなどをコピーしたり、魚輪君に聴かせるために、古い立川藤志楼の未CD化音源を引っ張り出したり(1989年の立川藤志楼試練の六番勝負とか、翌年の春夏秋冬とか、らくご in 六本木での立川藤志楼誕生のきっかけになった高座とか、ビートたけしこと立川錦之助と共に行った真打ち昇進披露口上とか、未CD化の非合法落語会とか)、MacFanのレビュー用のソフト「 Omni Outliner 3 Professional」を使って、中国茶本の台割を考えたりしていたら、出発の時間になったので新宿へ。
▼新宿は、明治安田生命ホール前で魚輪君と落ち合って、「SWAクリエイティブツアー3」を見に行く。高田さんと昇太師匠の二人会とか、1990年の春夏秋冬とか、このホールもかなり前からのお馴染だなあ。山藤章二さんと隣り合わせたりしてた。今日は新作落語教室で一緒だった天才堀内さんと偶然隣り合わせ。久しぶりであった。堀内さんも今は講座行ってないらしい。会の方は、何と中入り無しで、SWAのメンバー5人が入れ替わり立ち替わり演じるというスタイル。今回は「同窓会」を共通テーマにした新作語り下ろし。最初は、林家彦いち師匠で「真夜中の襲名」上野動物園のパンダが、あの大名跡「カンカン」を継ぐらしいという噂に騒然となる園内。名家の坊ちゃんの驕り高ぶりを諌めんと立ち上がるパンダウサギ。何とも、正蔵襲名の余波は色んなところから聞こえてくるものであるなあと思うが、今、そのネタやられたら、やっぱ笑ってしまう。「パンダ家の名前で食ってるんじゃないのか?」というのは笑った。続いては神田山陽師匠のはだかの王様。学芸会の配役を巡るいじめと忠臣蔵を上手く絡めた噺で、中々構成もしっかりしてて面白いのだけど、実はやりたかったのは裸になって客席に乱入するというネタで、噺はそのための振りでしかない、という潔さが山陽さんらしく楽しい。次は柳家喬太郎「路地裏の伝説」。「風邪ひくよオジサン」という子供の頃の都市伝説を巡る噺。まあ、かなり早い段階で先が読めてしまうので、物語としての面白みはイマイチ。落ちもパターン通りに過ぎて、ちょっと照れる。でも、子供の頃の都市伝説に対する感じ方の描写とか、それそれの反応、今の子供の都市伝説ネタなど、笑いどころに関しては良くできてて好きだった。ここで中入りかと思いきや、すぐに春風亭昇太師匠登場。「遠い記憶」という、小学校時代に凄くモテていた子供がおじさんになってモテなくなって、失意の中同窓会に向かう噺。同窓生全てが、卒業文集に書いた夢を実現している、その実現のさせ方が眼目という軽い噺だけど、実は軽くて面白い新作というのは一番ありそうで無いというか、昇太師匠の独壇場というか本領発揮というか。この程の良さが凄いと思う。で、トリは三遊亭白鳥師匠の「奇跡の上手投げ」。白鳥版紺屋高尾でもあるような噺。ちょっと噺は混乱してるし、相撲取りで元女優と結婚して、という設定がほとんど活きてなくて、ここから出来上がっていくという種類の話だと思うけど、その段階でも場内大爆笑の破壊力があるというのが白鳥落語の恐ろしさ。そのくだらなさは相当笑ったが、前に俺が書いた、やっぱり奥さんが出ていって、子供が頑張るケーキ屋の噺のネタも混ぜると、もう少し広がったかも。あの原稿、白鳥師匠も持ってるはずだがどうだろう。しかし、SWAは、多分、今最も外れの少ない落語会の一つだと思う。新作落語の現在はココなのだろう。後は暮れの志の輔らくごくらいか。このレベルで3000円は安い。落語は入場料が安い。
▼新宿の焼き物系の飲み屋で飯食いつつ、魚輪君とだらだら話。楽しい。まだ仕事が終わり切っていない俺の無駄なハイテンションと、色々あった魚輪君の複雑なテンションが絡んで、それなりに味わい深い会話が続く。横で編集者が盗み聞きしてたら、単行本の企画が5本くらいは生まれたはず、というくらい金にもなる会話とも言える。
▼帰宅後、仕事。「DU YOU?」のカバン特集、残りの2ページを書いて(このカメラバッグを待ち歩きに使おう編は、また愛があるもんだから力入って、調査に時間かけてしまった)、今や知り合いが二人も勤めているアクトツーの「Omni Outliner 3 Professional」を使い倒して、MacFan用に1ページのレビューを書き、ASAHIパソコン用のブログ引っ越し特集で使うブログ比較表を完成させて、気がついたら朝になっていたので、起きてきたかみさんと喋って、廉が起きるのと入れ違いに寝る。