芸術新潮「蕭白特集」とアタックNo.1

▼今売ってる芸術新潮 4月号」(新潮社、1333円)の特集が「水墨サイケデリック 蕭白がゆく」だったので購入。じっくり読む。京都国立博物館で5月15日までやっている「曽我蕭白 - 無頼という愉悦」展のキュレーターでもある京都国立博物館文化資料課長の狩野博幸氏自身が。蕭白作品についてたっぷり語る69ページ。図版も豊富で、キャプションも的確で、見せ方も上手いから、居ても立ってもいられなくなる。京都行きてえ。何というか、蕭白の絵は面白いのだ。尋常じゃないテクニックを前提にして、爆発するアイディアと筆がグシャグシャと描き倒すような、でも細部まで計算が行き届いて、不思議なインテリジェンスというか高度な笑いのテクみたいなものとか、凄まじい怒りをエンターテインメントにしたようなものが感じられる。「なに考えてんだー」と言いながら見てるだけで嬉しくなる。若冲の「なに考えてんだー」とは全然違うけど、何れにせよ「なに考えてんだー」と笑って言えるような作品を描く人は愛さずにはいられない。ああ、見たい。蕭白の絵の前でうわーとか言いたい。真剣に京都行を考えよう。あと、今月の「ひらがな日本美術史」で取り上げてたのが今村紫紅の「熱国の巻」で、ああ、これ好きだったなあと思い出したら、これもまた居ても立ってもいられなくなって、古本屋検索してたら、何と1800円で小学館現代日本絵巻全集 7 冨田渓仙/今村紫紅が売ってたので注文した。嬉しい。

▼設楽さんが先週ヨドバシカメラに注文していたプリンタがどうなったのかが気になっていて、今日を逃すと今週は行けないので、ちょっと時間が空いた所で海風號へ。プリンタが届いていたので接続して動作チェックして、プーアル茶をいただきながら喋って、40分ほどで帰宅。プリンタは値段の割にデザインも良く、音も静かで、スキャナ機能もコピー機能もスムーズで悪くない。しかし、出来れば海風號のMacも新しくしたいところ。誰か、OS Xが動くiMaciBook、安く譲ってくんないかな。吉川さんちとか余ってないかなあ(それとなく)。

テレビ朝日のドラマ「アタック No.1」が始まった。盛り上がった。もう、いきなり富士山をバックに茶畑の間の道を、上戸彩酒井彩名ともう一人(エースをねらえで岡ひろみの親友やってた子)が自転車で走っていくシーンで、何故か、もう感動に身が震える。限られた時間の中で、アタック No.1を表現するために、かなり時間を凝縮する方法をとっているのだけど、何気ない高校生活のシーンをケチらないから、ドラマの世界が痩せない。だからこそ、代表の合宿に向かうバス停での酒井彩名とのシーンがちゃんと泣ける。泣けるけど上戸彩の涙は湿っていなくて軽いから、感動の押し売りみたいにならない。酒井彩名の人の良さそうな感じも良いなあ。女の子たちは、加藤夏希も、あの何やってもダメダメだった宮地真緒でさえ悪くない。ネックは船越かなあ。何か空気が違う。違い過ぎる。そこだけ土曜ワイドみたいになってしまう。昔の大映ドラマとは違うのだから(その違いこそが貴重なのだ)、そのあたりを考えて欲しいなあ。何にせよ、エースをねらえの良かった部分はきちんと踏まえてあって、まずは一安心。

▼日経01の特集用に、個人情報は自分で守れについてのアイディア項目作り。最低40は出したいと思って考えたり調べたりしていたが、面白いのと、そうでもないのが交互に思いつくという感じ。削ったり、まとめたりしつつ、どうにか45個を越えたので終了。