「明治探偵冒険小説集 2 快楽亭ブラック集」など

▼チボリ・オーディオの撮影とか、ここんとこ仕事用に撮った(撮ってもらった)写真の整理とか、MONOマガジン用に借りている日立の地デジ対応DVDレコーダーの試用とか、日記の更新とか、電話とか、読書とか、シャーロック・ホームズの冒険とかタイガー&ドラゴンの撮り溜め分のDVD化とかしてたら夜になる。

伊藤秀雄「明治探偵冒険小説集 2 快楽亭ブラック集」ちくま文庫、1300円)を読む。ちくま文庫得意のアンソロジーの新シリーズで、1巻が黒岩涙香、2巻がこれで、3巻が押川春浪、4巻が露伴から谷崎までと題された傑作短編集。とりあえず、既に何本か読んでる黒岩涙香よりも、前から読んでみたかった快楽亭ブラックの速記物探偵物語から読み始めた。収録作品は4編、数奇な双子の運命が小さな犯罪の中で交わる「流の暁」は、凄くイギリスチックな話で、中のイギリスの風習にまつわるエピソードを語る際には、日本との風習の違いを話すのだけど、それが明治の日本と当時のイギリスの比較なのが面白い。へえ、日本ってそうなんだー、とか思うことの方が多くて。続く「車中の毒針」は、かなりまともな探偵物語。犯罪の手順として、殺しを先にやってしまうために、物語が複雑化するのが面白い。「幻燈」は、科学捜査の始まりの物語。話の持って行き方が強引だけど、普通にミステリになってる。最後は「かる業武太郎」という、何とも捩れた犯罪物語。父の仇をとろうとムキになる美貌の娘がひたすらバカヤローで、沢山の人に迷惑をかけて自分も危なくなりながら、どうにかラッキーなことに助かって幸せになるという、もう明治の寄席って、こんなの毎日語られたのか、行きてえっ、というようなバカみたいな面白話。速記本の体裁なので、「この続きはまた明日」で続いて行くのが、読んでいてとても楽しい。

▼夜は、祥洲さんとデータやメールのやり取りをしながら、iPod shuffle artcaseのデータ制作。追加分のデータをもらってレイアウトして文章書いて、無料ダウンロード用のPDF作って、細部の仕上げやって、バード電子用のサンプル作って、何と、俺デザインのケースのデータも作って、そんなこんなをやってたら、朝になる。寝な。

▼あ、この日記読んで下さっている方にshuffleケース(無料版)の先行ダウンロードします。ダウンロード先は

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感想など、いただけると嬉しいです。正式な販売は6月1日から行う予定です。