「妖怪伝説奇聞」と「神州纐纈城」完結

東雅夫「妖怪伝説奇聞」(学研、2500円)を読む。日本の各地にある妖怪の伝説と、その証拠物件などを検証したレポート集。一寸法師から稲生物怪録絵巻へと繋がる魔王の木槌とか、件追跡、牛鬼、ナメラスジ、八幡の薮知らずに、蛇骨、佐賀の化猫から熊本の猫の王、児啼爺の生息地まで、伝説紹介とフィールドワークとエッセイと妖怪バカ話を混ぜたような調子で読ませていく。面白い。じっくり時間をかけて書かれているから、取材が行き届いているのもいいな。妖怪の基本みたいなのが押さえられてるから初心者にも良いし。個人的には怪描のネタが地元だけに盛り上がる。あと、牛鬼関連が面白いなあ。実際、牛鬼って、どういう姿なのかの定説さえないのに、名前だけはやけに具体的という、ヘンな妖怪だから、その足跡を探るルポがつまんないはずはない。カラーページの写真がやたらと良いだけに、他の白黒写真も、もう少し大きく載っていると、もっと楽しかったと思うけど、そうすると価格が上がり過ぎるか。

妖怪伝説奇聞
妖怪伝説奇聞
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5.29
東 雅夫
学研 (2005.5)
通常24時間以内に発送します。

国枝史郎原作・石川賢マンガ神州纐纈城 四 想念の魔城-纐纈城の最期」講談社、1200円)を読む。凄いぞ、石川賢。あの神州纐纈城を完結させてしまった。しかも、実際国枝史郎が構想してたのは、コレではないかと思わせるような見事な着地点。血の記憶というネタと想念の城というアイディアは、これしかない、と思わせるだけの説得力があった。双子の使い方も伝奇的で、歴史上の人物の使い方がまた、伝奇物語の王道から外れない見事なもの。原作の全てを使うのではなく、そこから引っ張り出せるものだけ引っ張って、後は自分の世界で勝負した石川賢の勝利という感じか。魔界転生もそうだけど、この人のマンガは原作ファンを納得させるのが凄いな。これは読んだ方が良いぞ。

神州纐纈城 4
石川 賢 / ダイナミックプロ
講談社コミッククリエイト (2005.2)
通常2〜3日以内に発送します。

▼塩崎雄二著一騎当千 9」ワニブックス、900円)も読む。こっちはエピソードの繋ぎの段階なので、あまり面白くない。物語が動き出す前だもんなあ。白布は北海道だし。

一騎当千 9
一騎当千 9
posted with 簡単リンクくん at 2005. 5.29
塩崎 雄二
ワニブックス (2005.6)
通常24時間以内に発送します。

ソニーの「スゴ録」の新しい奴を借りてるので、色々実験。やっぱDVDレコーダーはソニーが良いなあ。番組表の表示など、改善されてない部分もあるけど、トータルの操作性は抜群。PSXPSPとかヴェガとかで、あのスクロールするメニュー操作にも慣れたし。

▼あとは、ずーっと「shuffle artcase」の通販サイトの作成。データは最終フィックス。ダウンロードページ、カタログページも完了。ダウンロード用の暗号化された圧縮ファイルも作ったし、アップロードも済ませた。後は表紙ページの仕上げと、実際に売る祥洲作品集の印刷だ。眠い。