AGAPE store#10「仮装敵国」とPSP Fan Book

魚輪君と会うので、お土産用にDVDを焼きつつ、ピクトリコの用紙に試しの印刷をしつつ、祥洲作品集のデータの間違いを修正しつつ、ASAHIパソコンの原稿の修正依頼を受けつつ、雑用とかも片づける。

▼夜は池袋へ。サンシャイン劇場で行われるAGAPE store第10回公演「仮装敵国」を見に行く。遅れるかもとメールしてきた魚輪君も開演直後に到着して、まずはめでたく観劇。AGAPE storeというのは、演出家G2と松尾貴史によるユニットらしいのだが見るのは今回が初めて。春風亭昇太師匠が出てて、ケラなどが脚本を書くミニコント集だという話だったので、優先予約案内も来てたしで購入したのだったけど、いやあ、これ当たりだった。面白かった。微妙なコントを見続けるのは楽しいぞ。席が前だったんで、辺見えみりの胸とかパンツとか良く見えたのも良かったし、表情が見えるのも良かった。昇太師匠はコントが上手いのが怖いな。松尾貴史と昇太が並んでてコントというと「ヨタロ〜」以来か。死体がずーっと文句言うラブストーリーから始まって、最期のケラによるスポンサーのイチャモンによる芝居の変化ネタでキレイに終わる。途中、肉人形ネタとか、忍者の裏切りネタとか、まあネタそのものは古いというかベタなコントのパターンで、しかも80年代的というかニューウェイブというかスネークマンショーというかひょうきん族というか、その辺のムードを濃厚に残しつつ、でもどれにでも、安い女優としての辺見えみりとか、物まね芸人としての松尾貴史とか、あからさまにゲストな昇太師匠が、上手い具合に、その上手なムードを壊して、おかげで「バカだねえ」と笑える舞台になっているという、オムニバス形式コント芝居としては理想に近い出来。辺見えみり、良かったよー。何よりそれがビックリだ。

▼観劇後は魚輪君と紅虎餃子房で夕食。餃子を食いつつ、例によって、とてもどうでもいいような重要な話を延々と。さらに場所を駅近くの喫茶店に移して、さらに喋る。帰りの電車の中でも喋る。魚輪君には、新刊の「PSP Fan Book」(毎日コミュニケーションズ、1280円)をいただく。ありがとう。これで、俺のPSPも甦るに違いない。

ASAHIパソコンの原稿の直しと、日経トレンディの連載「プロの七つ道具・ピクトリコ編」の本文原稿書き。どちらも、短い文字数にどれだけ必要なことを入れ込んで分かりやすく見せるか、というのがポイントの原稿なので、途中で疲れて、魚輪タロウPSP Fan Book」毎日コミュニケーションズ、1280円)を読んだりする。明日、増刷分の修正を入れないと、ということだったので、誤字とかをいくつか魚輪君にメール。しかし、これは、俺の「iPod Fan Book」が始めて、魚輪君の「京ぽんの本」で流れを作った、「モノについての本」の最終形態だな。このパターンはこれで終わりだ。丁寧に出来てるよ、構成。PSPで遊ぶとどんないいことがあるのか、なんて本は、今後も絶対出ない。だから、これは買っておくと良いよ。誰も云わないから自分で言うけど、この数年、俺と魚輪君で「モノの本としてのIT書籍」というジャンルを切り開いて、きちんとエポックにしたという功績は結構デカイと思うんだ。パクる側としては認めたくは無いと思うけど、そこを認めて貰えれば、パクられるのは構わないのだ。だって、作ったのはパターンじゃなくて正解だから、後続が追従するのは当然だもん。ああ、こういう事書くと嫌われるか。でも、売れたからとか、そういうのではなく、ITとモノを「本」という形で繋ぐなら、当然取らなければならない「形」ってのは、そんなに沢山はなくて、その正解にたどり着いたということは、やはりエポックメイキングなことだと褒められても良いと思うのだ。