石崎シェフのリストランテ・ジャルディーノ

田原町日経トレンディの山下さんと待ち合わせて、とりあえず打ち合せのために、ROXの隣のデニーズへ。そこで地中海フーズの山本さんとも落ち合って、今回の「プロの七つ道具」の取材のテーマである、「卵のタリオリーニ」についての予備取材。地中海フーズは、あのカラスミのパウダーの会社。あれ、好きだったんだよなあ。で、会社のこと、パスタのこと、これから取材する石崎シェフのことなどを聴いてから、その石崎シェフが待つ、リストランテ・ジャルディーノへ。

▼浅草の路地にいきなり、中庭付きのイタリアンレストランがある。知らなかったら絶対ラブホだと思うが、それにしては品が良いので、何だろう、と思う感じの建物がリストランテ・ジャルディーノ。隣にある料亭「浅草浜清」がオーナーのレストランで、シェフは石崎幸雄氏。俺でさえ名前を知ってるイタリアンの第一人者。で、俺と同じ年。迎えてくれた石崎シェフは、とにかく明るく、喋りが上手く、面白い。日本人であるからこそ、メタ視点に立ったイタリアンを作れるという理論は、聞くと当たり前だけど、これを言える人は少ないだろうと思う。それが「出来る」というのはあくまでも理論上で、実践しようとすると、イタリア料理の全てをある程度以上のレベルで習得する必要がある。視点に追いつく腕が無いと言えないし、実行出来ない。「卵のタリオリーニ」についても、その詳細から、歴史、レシピまで色々と教えてもらう。そして、1匹200円するという国産の養殖エスカルゴをふんだんに入れた、バターとトリュフとニンニクと鷹の爪のソースのタリオリーニを作っていただく。美味い。もう、メチャクチャ美味い。これが市販の乾麺で出来るというのが凄い。「このくらい強い味付けじゃないと麺に負けちゃうから」と石崎シェフ。取材終了後、みっちり二人で喋ったのも面白かった。同じ年かあ、すげえ。リストランテ・ジャルディーノ、今度は自分で食いに行こう。
帰りに明日の佐藤錦茶会用の佐藤錦を手に入れて帰宅。

北森鴻「狂乱廿四孝」(角川文庫、619円)を読む。前に読んでたと思うけど、憶えてなかったなあ。長谷川勘兵衛の仕掛け部分は面白いけど、歌舞伎ミステリとしては弱いか。田之助の魅力が描かれてないからラストの説得力に欠ける。芝居町を守るためという理由も弱い。ただ、河鍋暁斎の絵をメインに持ってきている、そのアイディアは好き。で、北森鴻をまとめ読みしてつくづく思うのだけど、この人はミステリには向かないのかも。どちらかというと、もう少しサスペンスとか、中間小説的なエンターテインメントの作家のような気がする。

狂乱廿四孝
狂乱廿四孝
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7. 5
北森 鴻
角川書店 (2001.8)
通常2〜3日以内に発送します。

▼日経01のQ&A特集の原稿書き。色々あって、たったの3ページが中々進まず、結局、まだ実験が完了していない半ページを残して、残りの2ページ半を書いた時には、もう完全に朝。何かヘロヘロだけど、明日は遊びに行くので、気合い入れて寝る。

▼長野のMOMOさんより、胡桃のお菓子の詰め合わせを送っていただく。詳しいことはお茶ブログで書く予定だけど、どれもやけに美味かった。胡桃、好きだなあ、やっぱ。MOMOさん、本当にありがとうございます。忙しさにかまけて、届きましたのご連絡も遅れてしまいました、すみません。感想は茶ブログで。