佐藤錦茶会と「孔雀狂想曲」

▼ほとんど寝ないまま、新宿で追加の佐藤錦を買って、待ち合わせの代々木駅へ。大量の佐藤錦を食べ倒すという企画のバカ茶会。俺が仕切るお茶会って、全部バカ企画ね。細かいことは、お茶ブログの方に書いた瑞穂の豆大福とかハルエ・グレースのロールケーキ「クリスティーナの子馬」とか、美味いお茶請けも色々。お茶もかなり良い感じにランダムで、楽しいお茶会。眠気も佐藤錦で醒めたようだ。

▼帰ったら、かみさんが忙しそうだったので、家族で外食。金券持ってるシズラーに行こうとしたら、大行列(何故に)だったので、廉のリクエストでロイヤルホスト。まあ、気楽な夕食。俺は相変わらずのコスモドリア。しかし、本当に廉は量を食うようになってきた。

▼日記を読み返したら、北森鴻「孔雀狂想曲」集英社文庫、514円)を読んだことを書いてなかったので、ここで書いておく。旗師冬狐堂にも出てくる、下北沢の骨董店・雅蘭堂の主人、越名集治を主人公にした連作。ミステリとしては、いわゆる日常の謎の範疇の作品だとは思うけど、これもミステリ的な興味というより、騙し騙されの骨董の世界で起こる小さな事件と、それをどうにか切り抜ける越名集治の物語として読んだ方が面白い。1本が多分20枚程度の、とても短い短編なので、事件も小さく、小さな蘊蓄がさらりと楽しく、押しかけバイトの女子高生のキャラがちょっと不自然で、でも、とても楽しい。北森鴻のリーダビリティーの高さと、気軽さが良く出た連作だと思う。こういう軽いのが一番似合うと思うのだ。蓮杖那智シリーズも、民俗学というテーマを扱いながら、軽くて読みやすいのが面白いのだし。事件が小さいほど楽しい、そんな作品集だから好きだ。

孔雀狂想曲
孔雀狂想曲
posted with 簡単リンクくん at 2005. 7. 5
北森 鴻
集英社 (2005.1)
通常2〜3日以内に発送します。

▼日経01のQ&A特集、残りの半ページと、正しいレイアウトが届いたので、それに合わせての原稿の修正。図版の追加など。深夜に藤野さんと電話でやりとりしながら進めていく。しかし、今01は人手不足が本気で深刻みたい。梶君も辞めちゃうし。彼の編集、好きだったんだけど、まあ、本気でやりたい事のための勉強するということなので、しょうがない。しかし、有能な編集者って、他にやりたいこと持ってるケースが多くて、ライターとしては、ちょっと寂しい時がある。優秀なライター以上に優秀な編集者って、人材不足なのだから。