笑芸人”超”特選落語会と美味いカレー屋

▼日中、何やってたか全く記憶に無いのは、まあ、すでにこの日から現在まで、10日以上の日が経っているのだからしょうがない。最近、日記溜めすぎ。多分、iPod本のための準備とか、茶ブログの海風號夏の大茶会予告編の記事とか書いていたと思う。

▼新宿に出て、消耗品の購入とか、TSUTAYA新宿店で、10ccとかKINKSとかの買いもらし分を借りたりしてから、紀伊國屋書店へ。1Fで魚輪君と待ち合わせて、紀伊國屋ホール笑芸人"超"特選落語会」を見に行く。今回で四回目のこの会は、何か、日程が合ったり合わなかったりで、俺は二回目。前に行った時は柳昇師匠最後の高座の時。で、今回もまた、俺としては高田文夫大師匠を見にきたのだった。で、まずは、志らくの弟子の立川志ららが、携帯電話の電源は切るようにみたいな注意事項を喋って、続いて、もうすぐ真打になって桃月庵白酒という170年前の名跡を継ぐらしい五街道喜助の「猫と金魚」。よどみなく喋るから聞きやすいけど、そのくらいか。悪くは無いが良くも無い。で、本日の実質上のトリである立川志の輔師匠で「みどりの窓口。コンパクトに上手くまとまったバラエティ色の強い新作。CDにも入れているくらいなので、十分練れていて、しかもいろんな客が来る話なので新しいネタもすぐに導入できるというフレキシブルな話でもあって、今日も新ネタ(というか新らしい客)もあって、何べんも聞いてる話にも関わらず、楽しく笑った。本気で今東京ではナンバーワン落語家だと思う。続いて、高田文夫徳光和夫の対談高田文夫の喋りというのは、もう俺の永遠の師匠というか、生理に合い過ぎるというか、ずーっと聞いていても飽きないし、ずーっと聞いていたい喋りなのだ。徳光さんに対しても、絶妙にいじるから、普通に聞いても面白い話が数倍にパワーアップする。長嶋の話も、志ん生の話も、学生時代の昇太の話も、内容よりも語り口が面白くて、それが嬉しい。チケットの3000円は、この対談だけでも元が取れる。中入り後は、徳光さんのリクエストだという三遊亭白鳥師匠で、「台所の隅」。この噺は、作ってる最中から知っているネタではあるのだけど、見事に完成していたと思う。最近、人間が出ない噺に傑作が多い白鳥師匠だけど、これも人間出さないからこその成功作。意外にレジスタンス的な内容だったりもして、図らずして落語的になっているのが、この師匠の勘と運の良さ。白鳥師匠の弱者の愚痴系列の新作には外れが少ない。ゴキブリ、ネズミ、カマキリなどが、自分の境遇を嘆くだけのネタで、ここまで馬鹿をやれるというのは、やっぱ好きだなあ。で、いきなり談春が出てきて、白鳥師匠で荒れまくった空気を戻して、最後は、寄席でもお馴染み柳亭市馬師匠の「船徳。実のところ、この古典落語の名作とされる「船徳」って、俺、あんまり良さが分からない。田舎モノだからかなあ。文楽師匠のテープとか聞いても、文楽、上手いなあとは思っても、船徳が面白いとは思えないのだった。何かダラダラしてて。その船徳を、何とも過剰に落語情緒を漂わせる市馬師匠がやるのだから、俺としては、ちょっとキツイ。良い芸だとは思うけど、多分、俺は落語に「良い芸」を求めていないのだと思う。

▼終演後、魚輪君に連れられて、新宿の旧東口カニスポ4階のカレー屋へ。美味かった。思わずo俺は毎日でもカレーを食べたいと思ってしまったくらい美味かった。チキンバターカレー、また食いたい。ナンがまた美味くて、お替りして食った。しかし、毎度思うのだけど、カレーって、バリエーションがありすぎて、同じカレーで括るのに無理がある場合が多すぎる。「カレーが食いたい」という時の「カレー」は、明確にある一つのカレーを指しているわけで、とても面倒くさい食べ物だと思うのだ。

▼その後、新宿の面影屋珈琲店でお茶。ここは、そこそこ美味いコーヒーとケーキ類があって、上品な店構えなのに朝五時までやってるのが嬉しい。で、氷もコーヒーで出来た「面影屋特製アイス珈琲」(外で飲むアイスコーヒーとしては、かなり上出来だけど、840円とかするので問題)を飲みつつ、さらにバカ話。俺と魚輪君の喋りをラジオで流せば結構聴取率取れるかもとか言いつつ、貴重なネタを双方で垂れ流す。